令和7年4月6日以降の指定日
※団体様の場合は、上記期間に関係なく、水曜を除き予約を承ります
普通列車に増結し1日3往復いたします
※震災の話をきちんとお伝えしたく、上記3駅以外の乗降は不可となります
※七尾ー和倉温泉間のみのご乗車はご利用いただけません
※語り部が紹介を行う停車スポットを、各便3か所程度設置いたします (一部は上下線で異なります)
普通車両に観光車両(里山号、里海号)を1両または2両増結し運行します
※各車両の定員は37名となります
※トイレは里海車両にございます
※相席となる場合がございますので、ご了承ください
※車内販売や飲食付きプランの設定はございません
令和6年1月1日の能登半島地震で大きな被害を受けながらも、多くの方のご協力の元、のと鉄道は同年4月6日に全線で運行を再開いたしました。
この半島の地で、お互いを気遣い、困難を助け合いながら、穏やかで忍耐強い生活を続けてきた能登の人々。そこに何が起き、人々はいま何を思い、考え、生きているのか。穏やかな車窓からの風景とともに、震災を経験した語り部が“能登の今”をお伝えします。
防災の大切さや被災地の現状をご自身のこととして感じていただき、ご乗車された皆様のこれからの暮らしに役立てていただければ幸いです。
自宅で被災し、幸いにも倒壊は免れましたが、目の前では土砂崩れが起き、尊い命が失われました。気持ちが沈んだ時期もありましたが、今はこの現実を伝えることが私の使命だと前を向いています。災害はどこでも起こり得ます。当たり前の日常が一瞬で変わることもあります。私たちの体験を皆さんにも自分事として感じていただき、大切な人を守るための一助になればと願っています。
能登中島駅にて一時停車し、出発時刻は16:10。
列車には43名のお客様、運転士・乗務員5名、合わせて48名が乗車していました。
指令からの指示を待ちながら、お客さまにはすぐに避難できる準備を促しました。
「揺れは非常に激しく立っていられないほどで、まるで‟洗濯機の中にいるよう“でした。」
運転士が「高台へ逃げろ」と叫び、駅前の丘の上にある廃校となった中島高校を目指して全員で非難しました。
毎年みられる穏やかな正月、穏やかな風景。あの日、一刻の出来事に能登は混乱しました。黒瓦の家々は倒れ、自然の恵みをもたらしてくれる山は崩れ、海からは津波が押し寄せ、先人が築いてきた交通や生活のインフラは大きく破壊されました。それでも春には桜が咲き、沿線には白鳥などの野鳥が戻り、七尾湾のイルカはのんびりと泳いでいます。
「世界農業遺産」への登録に代表されるように、能登の人々は自然を敬い、自然から生かされ、自然と共に生きてきました。これまでも、能登半島は幾多の困難を乗り越え、今の能登がかたちづくられています。これから先も、美しく強い能登は続いていきます。
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